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新進工房の仙入雅之です。
かれこれ職人になってから約16年が経ちました。
革職人になろうと思ったのは、世の中にまだないモノを自分の手で作りたかったからです。

23歳で職人になって、16年が経ち、忘れかけていた原点の考え方を思い出すことができた作品が今回完成した「プロンジェ」です。

プロンジェを作ろうと思ったのは、コンパクト財布でお札が折れない設計の財布を作りたいと思ったからです。

製作を始める前にググってみると、似たような設計のお財布がいくつかありました。

「似たような財布を作っても面白くないしな~」漠然とそう思いました。

それから他にしないといけない仕事をこなしながら、頭の片隅には新しい財布企画のシナプスを駆け巡る電気信号は走っていました。

思いつくのは唐突です。会社帰りの阪和道(大阪と和歌山をつなぐ高速道路)の美原当たりを走っている時、不意に新しいシナプス結合は起きました。

「コンパクト財布でお札を折らない設計の財布はいくばくかあるが、薄型でその設計のものはない!しかも薄型の財布の需要は過去のマクアケで成功している財布プロジェクトは多い!」

次の日からデザイナーのミキさん協力のもと、早速試作づくりを始めました。

実際に型紙を作ってもらい、紙でサンプルの財布を作ってもらい確認をして、革で1stサンプル製作開始です!

気分高らかに、製作開始したのですが途中で気づきます。

「紙では薄く作れていたけど、実際に革で作ると全然薄くできない、、、。」

当たり前です。革は紙にくらべて相当分厚いのです。

一からやり直しです。

カードポケットを複数設置して作ろうと思っていたのですが、それが分厚くさせる原因だったので、2ndサンプルからは構造をシンプルにすることに努めました。

2ndサンプル→薄くなったけどまだ分厚い、、、失敗。

3rdサンプル→もう少し薄くなったけどまだ思っている薄さにならない、、、、失敗。

4thサンプル→薄さは思った通りの形になったけどお札が収納しにくい、、、、失敗。

よくよく考えてみるとお札をスムーズに収納できるようにするために、他で売っている、この設計の財布は分厚い構造になっていることに今さらながらに気づきました。

新進工房の職人に相談してみてもやはり異口同音です。

「もういっそのことラウンド型にするのはやめて、マチをなくして横から簡単に入れられるようにしませんか?」

ごもっともです。しかし、その形状は僕の作りたかった財布ではないのです。

僕はあくまでラウンド型で最薄最小で、かつお札が曲がらない財布が作りたかったのです。

なので、またサンプル作りを続けます。

5thサンプル→お札が収納時にひっかかる、、、、失敗。

6thサンプル→ちょっとひっかかりづらくなったので、スタッフに確認してもらうと、、、、「入れにくいです。」、、、、失敗。

開閉が90度程度だとお札を収納する際、お札をUの字に収納する必要があります。Uの字に収納することが原因となっていることはわかりました。


「お札を真っすぐに入れることが出来たら入れやすいんだけどなぁ、、、。あっ!180度開いたら真っすぐ入れられるやん」

いつだってシナプスは不意に結合します。

マチの構造を変更して180度開閉するようにして、いざスタッフに確認です!!!

7thサンプル→「お札入りやすくなってます!!!でも、このよくわからないポケットみたいなスペースなんですか?何も入らないんですけど、、、。」

お札は入りやすくなったのですが、薄型財布には一番必要のない無駄パーツの存在を指摘されました。

心の中では、「無駄パーツなことはわかっているけど、構造上必要なスペースなんですよ。泣」

でも指摘されたからには諦めるわけにはいきません。

またデザイナーミキさんと相談です。

マサ「このパーツを伸ばして、ここに新たなパーツを追加して、、、、」

ミキ「新しくパーツを追加しなくてもこのパーツを延長すれば、増やさずにいけます!」

マサ「なるほど!そうですね!ではそれでお願いします!」

新たな型紙をミキさんに製作してもらい、8thサンプルが完成しました!

8thサンプルでようやくみんなが納得できるサンプルが完成しました。

かなり長い道のりでした。でも、どこにもない唯一無二の財布に仕上がりました。

頭の中にある財布を実現していく過程には、実際に完成できるのかという不安のストレスがいつも付きまといます。

この世の中に存在していない財布を作る時は、よりそのストレスは大きくなります。

しかし、そのストレスの等価交換されるのは完成し、実現したときの喜びです。

今回完成した「プロンジェ」のそれは、ひとしおでした。

作るのが難しかったので完成した時とても嬉しかったです。

スタッフが成長してきたこともあり、相談して意見を取り入れながらサンプルを作ることが多かったのですが、たまには自分の意見を貫くことも必要だとあらためて思いました。

職人をめざすきっかけだった「世の中にないモノを作る」

今回のプロンジェは、世の中にまだない財布を一つ作れたと思います。

最薄・最小財布「プロンジェ」は、8月29日(土)10:00からMakuakeにて販売開始となります。

販売開始前に、ぜひMakuakeページ、作品詳細ページ、作品紹介動画をご覧ください。

▼プロンジェ Makuake販売ページはこちら
https://www.makuake.com/project/sin-m260802/

▼プロンジェ作品詳細ページはこちら
https://sinsin-review.com/lp/plonge_wl029p04v01_m260802_hpbl/

▼プロンジェ紹介動画はこちら
https://youtu.be/JML_H9835b4